ダンブルドアは思わず、くすり、と笑った。


「これはこれは。」


ハリーが落して行った一枚の写真。
恋人たちの記念のツーショット写真───なのに違いないが。


“捕獲した世にも珍奇なる獲物を担ぐハリー・ポッター”というタイトルが思い浮かぶ。


「大したモノを捕まえたもんじゃ。」


さすがは怖いモノ知らずというか、根性があるというか。
どこまでも不器用で、どこまでも頑ななあの男を、カメラの前に立たせただけでも
グリフィンドールに100点! と叫びたくなるくらいだ。


「この笑顔はどうじゃ。」


スネイプの腕をしっかりと抱えて微笑むハリー。
真っ直ぐな瞳は幸せに満ちている。


「よくぞその男のひねくれた愛情に気付いたのう、ハリー。」


ハリーが大切そうに抱えているその腕が、誰を護るためのものだったか。
ハリーが満足げに背中を預けているその胸が、誰を想っていたのか。

本人が意固地なまでに封じていたというのに。

必死で意地悪をしてきたスネイプの努力は、完全に無駄だったわけだ。
本人は辛く、きつく当たって嫌われよう、嫌われようと仕向けつつ、
常に視界にハリーを捉え、影に徹してハリーを護ってきたつもりだろう。

まあ、傍からはただ、明けても暮れてもハリー一筋! にしか見えなかったが。


「いつの間にこういう事になったのかのう?うむ。恋とは実に不可解なものじゃ。」


青春じゃのう、と頬に笑みを刻んだまま、ダンブルドアはもう一度写真を眺めた。
青春、にしては片方は随分出遅れたものだ。
だが、間違いなくこれは彼の青春の延長であり、そしてようやく手にした真実──


心から、祝福を。



まるで結婚式の司祭を務めるような心持で、ダンブルドアは写真にむかって
微笑みかけた。




「それにしても・・・なんというかこう・・・・もう少し笑えんものかのう、セブルス・・」



















いや、こんな顔してて、教授の心の中はお花畑でハレルヤ!!ですから♪
むしろ気を抜いたら全力でニヤけてしまいそうなので、命懸けで不機嫌な顔してると
思いますww